@シネ・リーブル梅田
工場跡地にいた自称元工員の汚いジジイに模範工員として表彰されたことを自慢するも「97年は誰も表彰されてない」と否定される場面が良い。
結局、主人公のことなんか誰も覚えていない。或いは表彰式のシーンは全部妄想だったということなんだろうが、わしは前者だと思う。
爆破解体される元職場を眺める主人公も切なく、新たな居場所を探し求めて乗り込んだバスはエンジントラブルで全く動かない。そうこうしているうちに雪が降ってきた。表彰式での受賞者代表スピーチの時に降っていた「雪」と同じように見える。本作の殆どは雨のシーンである為、雨から雪への天候の変化に微かな希望を抱いた。しかし、その希望はラストの字幕で完全に叩き潰されるのであった。
『薄氷の殺人』を彷彿とさせる地方都市の寒々しい地獄の風景が素晴らしかったが、なんか鑑賞中はずっと眠かった。昨日は9時間くらい寝たのに・・・。